松村歯科クリニック

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症例 CASE 7

歯周病インプラント

概要
初診時パノラマ

初診時のパノラマ写真です。歯科既往は多いのに不良根充や不適合冠やブリッジが多々見受けられます。また上下対交関係も低位で咬合平面の崩壊など歯列の崩壊があることをうかがわせます。右下6番のリーマーが折れています。主訴は左下6番の膿瘍自発痛です。

初診時正面

全顎治療に入る前ですが、この正面観どう思われますか?前歯はガタガタで歯肉も赤く腫脹して毒々しい銀歯が多々あり、当然口臭がひどくよくこれで日常生活をなさってこられたと心中で思っていました。このままで問題ないと思われている患者様への啓蒙には困難が予想されます。金属由来のメラニン色素沈着も顕著で、使用金属がパラジウムなのか疑問です。

初診時上顎

上顎面観です。典型的な保険診療の結果です。あまりにも診療単価が安いと私だってこんな治療をしてしまうかもしれません。患者様もこれでよしとしているのは無関心でいたからでしょうか?左上大臼歯咬合面までべったりと歯垢(プラーク)が付着しています。前歯もガタガタで舌側の歯肉の腫脹が著明です。

初診時下顎6番抜歯済

下顎面観です。主訴の左下6番は早々に抜歯しています。右下ブリッジ毒々しいです。左下5番と下顎前歯も、いわゆる不良冠不良充填と思われます。
また重度歯周病による長期顎位の不安定に起因すると思われる骨隆起も顕著です。

初診時左側左下6番抜歯済

左側面ですが臼歯郡の低位、前歯部の唇側移動(フレアーアウトによる歯列崩壊)で、歯周病罹患の悪循環口腔容積の縮小による舌根沈下、嚥下障害でイビキがすごいそうです。これでは睡眠時無呼吸症候群の起因になります。

初診時右側

右側面ですが、下の銀色のバケツ冠状ブリッジ(※)が目につきます。その周囲にはべったりと歯垢が付着しており、清掃不良な患者様が更に不潔になる要素となっています。上顎頬小帯部に4番由来の楼孔も認めます。それにしても前歯のフレアーアウトがひどいですね。
※我々歯科医のなかでは、バケツ冠とは雑な歯冠補綴処置という意味で使う言葉

下顎プロビジョナル

この患者様にはたくさんの時間(その対価は健康保険では補償されない!)をディスカッションに費やしました。とりあえず全不良冠、ブリッジ除去後仮歯(テック)として咬合再構築をし、口腔機能の回復と口腔衛生の啓発に努めている段階です。その過程のやり取りが症例としては面白いのですが、ここではターニングポイントである「左下欠損は可徹式義歯でいいのか?」という時点での話をさせていただきます。経済的な負担軽減のために健康保険でやってみて、嫌なら他の補綴法を考慮することとしています。義歯を初めて経験し、その辛さを体感して初めて口腔保健の大切さを実感するものです。「こんなの使えない」とのことでした。使用しなければまた咬合崩壊して、歯周病も再発します。

左下6番相当部インプラント施術時

患者様は前記フルテック(義歯不使用)で「これで終了でいい」と言われました。とんでもない。それで終了にしたら、今度は残存歯もダメになります。レジン(プラスティック)の仮歯で、見た目も機能もそこそこに回復して(仮歯を使ってリハビリしているのだから当たり前なのだが)、このままでずっといられるという幻想を持ってしまうのでしょう。ありえません。これで無断キャンセルして来院しなくなり、半年くらいして脱離して2次カリエスになって抜歯。という他の患者の写真を、見せてしまいました。それにあまり大きくは言えませんが、補綴がないこの段階では安価な保険点数しかいただいていないので採算割れなのです。こういう制度であることを一般の方はあまり知りません。この患者様の話に戻ります。左下6,7番欠損に関して、6番相当部のみの1歯分のインプラント補綴となりました。写真ではGBR(骨造成)を併用して手術しています。ちなみに長期欠損放置による舌肥大の舌圧が強く、ちょっとやり辛い環境でした。舌肥大、これがまずい!誤嚥やイビキ、無呼吸症の原因になります。

左下6番相当部インプラント

これはワンピースタイプのインプラントです。6番相当部のみで反対側同様の短列歯列弓とします。

施術後正面

だいぶ途中経過を省略しましたが、一応ファイナル補綴時正面です。初診時正面観写真と是非比較してください。歯肉の色調形態も改善され、メラニン色素もレーザーにて対応しています。前歯のガタガタは変則ブリッジで対応して、審美的にも回復しています。

施術後上顎

上顎面観ですが、舌側歯肉などの発赤や腫脹は、施術前上顎観写真と比較してだいぶ消失しています。また前歯部のガタガタや歯軸も改善されています。最初と比較すれば、こちらのほうが良いに決まっています。

施術後下顎

下顎面観ですが、右側7番の補綴に関しては考えず短列歯列弓として、ブラッシングによる口腔清掃をしやすいよう考慮しています。特に右側ブリッジのダミー部も頬舌的に支台歯部クラウンと同径として、食物残渣の軽減などを考慮します。ちなみに保険治療のブリッジです。施術前下顎面観写真、同部ブリッジと比較してください。これで同じ点数しか頂けないのが健康保険の仕組みです。ちなみに左下6番はインプラントで、ハイブリッドセラミック冠としています。

施術後左側

左側6番をインプラント補綴として、咬合平面の改善を図っています。前歯の唇側傾斜(フレアーアウト)も改善されて、顔貌の回復も良くなったと考えます。患者様のお顔は掲載しませんが、口元の清潔感がぜんぜん違います。

施術後右側

右側面観はやはり咬合平面の改善を図り、機能的な咬合面再構築をしています。ブラキシズムの対応と口腔衛生の維持が、今後の課題です。下顎の保険のブリッジはどうでしょうか?施術前右側写真のブリッジと比較をしてください。同じブリッジの保険点数(実際は毎年物価と逆行して点数が下がっている。)しかもらえないのは普通に考えて、「ちゃんとやろう」という気持ちがわかないですよね。よほど患者様と気があって何とかしてあげたいと思うか、物好きでないと、自腹を切ってまで治療できないと思います。

施術後X線パノラマ

ファイナル補綴後のX線パノラマです。補綴物は全て仮着として更なる口腔衛生の維持管理、歯周病とブラキシズムの予防に努めます。咬合平面の改善及び左右対称性、不良冠ブリッジの交換(保険で)、失活歯の再根管治療(右下6番は除きリーマー破切片は現状ではそのままにしておいた方がまだましと考えました。患者様は知らなかったそうです。)を極力施術して歯周外科を併用し、咬合再構築して顎位を安定させれば、極度の歯牙動揺も改善してきます。いびきなども改善したかなと考えます。
さて費用ですが、はっきり言って持ち出しです。この患者様だからここまでやれたのです。いやいい仕事(いい人間関係)をさせていただけたと思っています。団塊の世代の方で人生の先輩なわけですが前述したように気が合いました。まずアポイントを必ず守ってくれたこと、これはもうこちらも誠意で対応するしかないです。(一応全ての患者様には誠意を持とうとしていますが)ここまで持っていくのに大変な労力とやり取りがありましたが、口が悪くてもこちらの熱意が伝わればちゃんと答えてくれるこの患者様の律儀な性格が良かったと思います。"のど元過ぎても熱さ忘れず"で、口腔衛生管理はご自身で実践するようお願いいたします。私はもうお手伝いしか出来ませんよ。

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